今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
 わざとらしく肩を落としたレスターを見て、エステルがくすくす笑う。

「今日は私が作ってあげよっか」

「えっ」

 レスターが勢いよく顔を上げる。

 露骨にうれしそうな顔をした兄の期待の眼差しは、エステルの胸に小さな痛みを生んだ。

(山に行ってた話を追及されないために……と思っただけなんだけど、そんなに喜ばれると申し訳ないな)

 こうなったら自分自身のこと以外は残っている前世の知識をフル活用するしかない、とエステルは卵料理について考える。

「卵そのもの……を食べるのもいいけど、二個だけじゃ大して満足できないよね。ゆで卵にしても食べ応えないし」

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