冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
外から妙な物音を聞きつけたのは、そのすぐ後だった。
「――ウォン!」
「…………ウォン?」
ガリッとペン先で紙を削らせ舌打ちしたリュアンが……はて、今魔法騎士団では犬は飼っていないはずだがと、幻聴でも聞こえたように耳を叩くと……。
「――ニャン!」
「……ニャン?」
こんどはニャンと来た。ここまではっきりと立て続けに聞こえるとなると幻聴ではあるまい。リュアンは迷い犬や猫でも忍び込んだのだと思い、執務室を出て入り口側に回る。
すると、ガサゴソと何かが動く音がした。
かつての主を失った後も、定期的に掃除され綺麗に保たれた狼小屋――音はそこから聞こえる。一体何奴が暴れているのかと、リュアンはそれを覗き込もうと跪く。
「――ウォン!」
「…………ウォン?」
ガリッとペン先で紙を削らせ舌打ちしたリュアンが……はて、今魔法騎士団では犬は飼っていないはずだがと、幻聴でも聞こえたように耳を叩くと……。
「――ニャン!」
「……ニャン?」
こんどはニャンと来た。ここまではっきりと立て続けに聞こえるとなると幻聴ではあるまい。リュアンは迷い犬や猫でも忍び込んだのだと思い、執務室を出て入り口側に回る。
すると、ガサゴソと何かが動く音がした。
かつての主を失った後も、定期的に掃除され綺麗に保たれた狼小屋――音はそこから聞こえる。一体何奴が暴れているのかと、リュアンはそれを覗き込もうと跪く。