冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「これは、夢か? 俺はまた机の上で眠ってしまったのか……?」
「あれれ、おかしいな、触れる。感触がある……。私今、自分で体動かしてる、よね? ……本当の本当に? 夢だとしたら残酷すぎる……でも嬉しい。覚めないでほしい」
ひとしきり確認し終えた後、ふたりは緊張の面持ちで互いの名前を呼んだ。
「本物の……セシリーか?」
「ここ、現実ですか? 現実の、リュアン、なの?」
「ワウッ!」
のしっと背中から、リルルがのしかかり、それを肯定するように元気よく鳴く。黒猫サニアは、ぶんぶんと素早く左右を見回すと、すぐさまどこかへと駆けていった。
「お前……」
くしゃっと、リュアンの顔が歪む。放心していたセシリーは、未だ現実感もないのに、顔が勝手に緩み、じわっと暖かいものが胸から込み上げてくるのを感じた。
「あれれ、おかしいな、触れる。感触がある……。私今、自分で体動かしてる、よね? ……本当の本当に? 夢だとしたら残酷すぎる……でも嬉しい。覚めないでほしい」
ひとしきり確認し終えた後、ふたりは緊張の面持ちで互いの名前を呼んだ。
「本物の……セシリーか?」
「ここ、現実ですか? 現実の、リュアン、なの?」
「ワウッ!」
のしっと背中から、リルルがのしかかり、それを肯定するように元気よく鳴く。黒猫サニアは、ぶんぶんと素早く左右を見回すと、すぐさまどこかへと駆けていった。
「お前……」
くしゃっと、リュアンの顔が歪む。放心していたセシリーは、未だ現実感もないのに、顔が勝手に緩み、じわっと暖かいものが胸から込み上げてくるのを感じた。