□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

「これは予想以上の絶景ね!」



東京から前乗りしてホテルに泊まっていた新田さんや撮影スタッフは、ガラス張りのチャペルから見える雪に覆われた森にため息をつく。

「今週一度溶けかけたんですけど今朝からまた降ってくれたので、新雪が綺麗ですね」

チャペルを取り囲む背の高く黒い針葉樹の上に、柔らかい白い雪が降り積もり、絵本の世界のような景色がそこに広がっていた。
モデルさんの到着までまだ時間があるので、準備をすすめるカメラマンやアシスタントのみなさんを見ながら、新田さんと二人並んでチャペルの椅子に座る。

「綺麗な写真が撮れそうですね」

「本当に平井さんに協力してもらえてよかったわ、ありがとう」

新田さんに微笑まれて、うれしくて頭を下げた。

「いえ、こちらこそありがとうございます。普段はあまりライターさんやカメラマンさんとお仕事することがないので、いい勉強になります」

「あ、TRIFLEってライターもカメラマンも使わないんだっけ?」

「たまに特集でライターさんに協力してもらう時はありますけど、ほとんど自分たちでやってます」

「うわ、大変!それじゃあ平井さんTRIFLEとかけもちで、年末からものすごく忙しかったんじゃない?」

慌てる新田さんに「大丈夫ですよ」と笑う。

< 162 / 396 >

この作品をシェア

pagetop