□TRIFLE□編集者は恋をする□
「それならわざわざ私を誘わないで、美咲さんが自分で断ればよかったじゃないですか」
「普通に断ってもしつこくされそうだし、あの人女ならだれでもよさそうだったから、平井さんがいればそれで満足するだろうなって」
「じゃあ、最初から自分は行かないつもりで、私の事を誘ったんですか?」
驚く私に美咲さんは面倒そうにうなずいた。
「そのせいで岩本さんに体をベタベタ触られて、大変だったんですからね!」
「なんだ、触られただけですんだんだ。襲われちゃえばいいと思ったのに」
「ひど……っ!」
この人綺麗な顔をして、なんてひどい事を言うんだろう。
思わず頭に来て、美咲さんの事を正面から睨んだ。
「襲われそうになったけど片桐が助けに来てくれたから、無事だったんですけどね!」
当てつけのように私が片桐の名前を出すと、美咲さんの顔も険しくなった。
「むかつく……」
にらみ合った二人の間に、火花が散るような緊張感。
顔の整った美咲さんに睨まれると、迫力があって目をそらしたくなる。
でも、ここで負けちゃダメだと、ぐっと足元に力を込めた。
「私よりあんたの方がヒドイじゃない。人の男に手をだして!」
強い口調で言われ、言葉に詰まる。