□TRIFLE□編集者は恋をする□
楽しく飲み食いしたあと頭上に光るテレビ塔のデジタル時計を見て、そろそろ帰りましょうかと誰からともなく立ち上がった。
「いつかトライフルで中野さんのペンションの取材に行かせてくださいね」
「ぜひ。胸を張って皆さんをお迎えできるように頑張ります。プライベートでもお待ちしてますから」
「もちろん!絶対に遊びに行きます」
挨拶をかわしながら解散し、それぞれ自宅の方へと足を向ける。
一緒の方向へ向かったのは、俺と平井と大下の三人。
「片桐さんも平井さんと同じ方向なんですか?」
「あ、はい」
本当は同じ家に帰るんだと言いたいけれど、平井は仕事関係の人だからと気をつかっているのか、曖昧に誤魔化して笑う。
すぐに地下に潜れば地下鉄のホームがあるが、すこし夜風にあたって酔いを醒ましたいという平井に付き合って、ぶらぶらと札幌の街を歩く。