エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける

 親同然に私を見守ってきたふたりからの言葉が、かたくなに瑛貴さんを拒もうとしていた私の心を、優しく揺らす。

 瑛貴さんには強引なところがあるし、お見合いの件を黙っていたなど不可解な部分もあるけれど、きちんと話せばその理由も明らかになるのだろうか。

 トクン、トクンと高鳴り始めた胸に、そっと手を置く。

「きちんと彼と向き合った上で、亜椰ちゃんが今まで通り胡桃ちゃんをこの家で育て続けるって決めたなら、もちろん反対はしないわ。毎日娘と孫の顔が見られる生活の方が楽しいに決まっているもの。ねぇ、あなた」
「そりゃそうさ。出て行くことになったら叔父さん寂しくて泣いちゃうよ……うぅっ」

 目頭を押さえて下手な泣き真似をする叔父がおかしくて思わず噴き出すとともに、深刻だった思考がふっと緩む。

 私がどんな選択をしても、彼らは今まで通り温かく接してくれる。

 だったら一度、瑛貴さんと腹を割って話してみてもいいのかもしれない。

 その時、座卓に置いていたスマホがブブッと震えた。知らない番号からの着信だ。

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