エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける
叔母さんはゆっくり首を左右に振り、私のグラスにビールを注ぎ足した。
「そんなことない、ごく普通の感情よ。もっと自分に自信を持って。亜椰ちゃんはこんなに頑張ってるんだから、だーれも胡桃ちゃんのこと〝片親だから〟なんて思わないわよ」
「叔母さん……」
「ほら、明日も元気に胡桃ちゃんの相手をしないとならないんだから、もっと食べなさい」
「そうそう、食べなさい。……それとさっきは悪かったね。叔父さん、デリカシー欠如してました」
話を聞いていたらしい叔父さんが、神妙に両手を合わせて肩を竦める。私と叔母さんは目を見合わせて、ふたり同時に噴き出した。
「わかればよろしい。今後も若者の恋路には首を突っ込まないこと」
「はい。かしこまりました。今後は米作りにいっそう真摯に取り組む所存です」
叔母さんの忠告に棒読みで応える叔父さんがおかしくて、笑いが止まらない。
叔父さん、絶対に酔ってる……。でも、こういうところが憎めないんだよね。