エリート御曹司はママになった初恋妻に最愛を注ぎ続ける
「ママぁ、みて! あさにぃ、ひこうきじょうずなの!」
「胡桃も自分で作れるようになっただろ」
別室から戻ってきた胡桃が、折り紙で作った紙飛行機を手に戻ってくる。
ふたりは畳の端に移動し、「せーの」の掛け声で同時に紙飛行機を宙に放った。紙飛行機はしばらくまっすぐに進み、最後にふわりと浮いて、反対側の壁にぶつかった。
ふたつの飛行機はともに滞空時間も進んだ距離もなかなかだったので、席に残っている三人でぱちぱち拍手をする。
「すごい飛んだね~」
「ホントねぇ」
「いやぁ、おじさん、ジェット機かと思ったよ」
三人に褒められて嬉しそうな胡桃だったけれど、ふとテーブルの上を見つめ、無言でこちらに戻ってくる。
それから私の隣にちょこんと座って、怒られやしないかと不安そうにしながらも、私を見上げた。
「……やっぱり、ごはんたべる」
胡桃なりにも自分の行動を反省したのだろう。後でお腹を空かせてもかわいそうなので、ダメとは言わないことにした。