敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

「最低のふたりを懲らしめるために雪菜ちゃんの手を借りようと思ってね」
「私が、七緒さんをとびきり綺麗にする魔法を掛けるの」


聖と雪菜から微笑み返され、さらに激しくまばたきをする。

(あのふたりを懲らしめるために私を綺麗に……?)

聖が『七緒はそのままでいい』と言ったのは、そういうわけだったのかと今ようやく合点がいった。ここで綺麗にしてもらうから、マンションで準備する必要はないと言ったのだ。


「雪菜ちゃんはフリーのスタイリストなんだ」
「これでも芸能関係のお仕事もたくさんしてるの」
「えっ、芸能人の方も担当してるんですか?」
「映画やドラマでおなじみの女優さんも担当してるぞ」


聖が挙げ連ねた女優の名前に驚愕する。どの人もトップレベルの女優ばかりだ。


「そんなすごい方に私のスタイリングをしていただけるなんて……」


夢のような展開に開いた口が塞がらない。間抜けにも半開きになった口を意識して閉じた。
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