敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

「いえ、残念ながら医者なんです」
「えぇっ、医者!?」
「それは残念とは言いませんよ」


どこの病院か、何科かと三人に質問攻めにされるが、聖はそれにひとつずつ丁寧に答えた。


「それで、今日の主役のおふたりは?」
「ふたりなら……」


聖の質問に三人が振り返る。指の差すほうを目で辿っていくと、唯斗たちは数人の友人たちに囲まれていた。

向こうも七緒に気づき、目が合う。唯斗は当惑している様子だが、恵麻はさらに顔を綻ばせた。かわいらしい笑顔が悪女の浮かべる狡猾な微笑みに見える。


「七緒さん!」


ひらひらと手を振り、恵麻は絡ませていた唯斗の腕を引っ張った。プリンセスラインの白いドレスが、まるで綿帽子のように膝丈でふわふわ弾む。頭にのせたティアラが眩い光を放った。

ふたりが七緒の前まで来ると、それまでそばにいた同僚の三人組が遠巻きに離れていく。
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