敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

「はじまったときに顔が見えなかったから、やっぱり来られないかと残念に思っていたんです」


七緒に自分の幸せな姿を見せたくてたまらなかったみたいだ。


「ごめんね、渋滞に巻き込まれちゃって」
「そうだったんですね。それより七緒さん、今日とっても綺麗」


恵麻が七緒を上から下まで見て目を見開く。


「ありがとう。でも恵麻ちゃんほどじゃないから」
「やだぁ、そんなことないですよ。ね? 唯斗さん」


同意を求められた唯斗は困ったように唇を引き結ぶだけ。七緒を前にして、さすがに気まずいらしい。エレガントなスーツに身を包み、ボウタイを着けた唯斗と恵麻が並ぶと、婚約披露というよりは披露宴さながらだ。


「ところで七緒さん、お隣の方はお友達ですか?」


恵麻が、聖に気づいて目を見張る。七緒にばかり気を取られていたらしい。
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