敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

七緒の言葉に不可解そうに「やっぱり?」と唯斗が聞き返してくる。


「恵麻ちゃんが彼のところに来て……」
「彼って、この前一緒にいた人か」


うん、と頷いて続ける。


「妊娠してなかったって聞いたんだけど、本当?」
「……ああ。あのパーティーの後にいきなりそう告げられた」
「婚約も結婚もなくなったの?」


唯斗はため息をつきながら頷いた。
妊娠が勘違いだったから、結婚は白紙にしたいと突然宣告されたという。


「次の狙いを七緒の今の彼氏に定めたんだろう。彼に接触したのならそうだ」


そこがなによりも不可解な点だ。


「恵麻ちゃんは唯斗くんが好きだったんでしょう? どうして次から次へと……」
「彼女は、自分以外の人間が注目されるのが許せないらしい。この前のパーティーで会った彼女の幼馴染みが話してくれたんだ。昔からそうだったと」
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