敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~

「わかった。ご忠告、ありがとう」
「いや、俺はお礼を言われるような立場じゃないから」
「ううん、話せてよかった。だけど、どうして直接連絡くれなかったの?」


唯斗なら七緒の連絡先は知っている。電話番号は付き合っていたときのままだ。


「あぁ……恵麻にデータを削除されたから。だから自宅に行くしか手段がなかったんだ」


そこまでして唯斗を七緒から引き離しておいて、ほかに興味が向いたからポイ捨てなんて、どこまで最低なことをするつもりなのだろう。まったく理解できない。


「七緒、仕事はどうしてるんだ」
「今はまだ……」


聖の専属料理人として契約したとは言えない。
でも本物の恋人同士になった以上、そんな関係は解消したい。恋人とはいえ、聖に甘えてばかりもいられないから、そろそろ本気で仕事を探さなければ。選り好みをしなければ料理に携わる仕事を見つけられるだろう。


「そっか……。七緒から仕事まで奪う形になって悪かった。本当にごめん」
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