恋ノ初風
「シャンプーのいい匂いでしょ!」
「こんだけ長くいたらそんなの気にならないな」
「そういうもの?」
「だろうな。それとお前、外ではベタベタくっつくなよ」
凛が私のおでこに人差し指を当てて警告してきた。
「俺らも、周りも年頃だ。変に勘違いされるのは困るだろ」
「まあ、それはたしかに?」
そういうこと考えるんだ。私全く考えてなかった。
「お前、俺に移したくなかったんじゃなかったのかよ」
「へ?あ、そうだった。でももう大分元気になったよ!」
「そうか。じゃあ俺戻るから。何かあったらすぐラインしてこいよ。2秒で来てやる」
凛はそう言いながらベランダの戸を開ける。
「ありがと凛」
「おう。じゃあまた」
凛がベランダのフェンスを超える姿を見届けて、私は机においてあった本を取りベッドに入った。
そして至福の時間を過ごしているうちにまた、微睡みの中へと誘われていた。
数日もすればすっかり風邪も治って、学校にも行けるようになった。凛は休んでる時毎日お見舞いに来てくれて、お母さんが仕事だからという理由でおかゆも作ってくれた。美味しくて、嬉しくてたまらなかった。出れていない授業の範囲のところも、ノートで綺麗にまとめてくれていた。それもわざわざ私用に新しいノートまで作ってくれて。あまり言葉では言ってないけど凛は本当に優しくて人思い。幼馴染みで何度も見慣れている顔なのにかっこいいって思う。彼女がいないのが不思議くらい。
学校に行くと麗ちゃんが笑顔で話しかけてきてくれて、周りの子も心配してくれていたみたいで大丈夫?って声をかけてくれた。嬉しくて泣きそうでした。でもそれと同時に、ある噂が立っていて、クラスの女の子たちはその噂を私に直接確かめに来た。それは私が次の授業の準備をしているときのことだった。
「ねぇねぇ。東雲君と付き合ってるの?」
案の定。言われると思った。まぁ、お姫様抱っこなんて付き合ってもない限りしないもんね。
「お弁当も一緒に食べてるとこ良く見るよ」
「ええ嘘?それしらなかった!」
二人組で来てるならそこの情報くらい交換しときなさいよ。
「やっぱ付き合ってるの?」
はぁ…やっぱこの年頃になるとそう思われるかぁ。女子高生だもんね君たち。まぁ私もだけど。
「付き合ってないよ」
「ええ嘘だ!」
「本当に。幼馴染みなの。親絡みで仲いいし家も隣だから仲が良いってだけ。恋愛でなんて見たことないよ。これっっっぽっちもね!」
「こんだけ長くいたらそんなの気にならないな」
「そういうもの?」
「だろうな。それとお前、外ではベタベタくっつくなよ」
凛が私のおでこに人差し指を当てて警告してきた。
「俺らも、周りも年頃だ。変に勘違いされるのは困るだろ」
「まあ、それはたしかに?」
そういうこと考えるんだ。私全く考えてなかった。
「お前、俺に移したくなかったんじゃなかったのかよ」
「へ?あ、そうだった。でももう大分元気になったよ!」
「そうか。じゃあ俺戻るから。何かあったらすぐラインしてこいよ。2秒で来てやる」
凛はそう言いながらベランダの戸を開ける。
「ありがと凛」
「おう。じゃあまた」
凛がベランダのフェンスを超える姿を見届けて、私は机においてあった本を取りベッドに入った。
そして至福の時間を過ごしているうちにまた、微睡みの中へと誘われていた。
数日もすればすっかり風邪も治って、学校にも行けるようになった。凛は休んでる時毎日お見舞いに来てくれて、お母さんが仕事だからという理由でおかゆも作ってくれた。美味しくて、嬉しくてたまらなかった。出れていない授業の範囲のところも、ノートで綺麗にまとめてくれていた。それもわざわざ私用に新しいノートまで作ってくれて。あまり言葉では言ってないけど凛は本当に優しくて人思い。幼馴染みで何度も見慣れている顔なのにかっこいいって思う。彼女がいないのが不思議くらい。
学校に行くと麗ちゃんが笑顔で話しかけてきてくれて、周りの子も心配してくれていたみたいで大丈夫?って声をかけてくれた。嬉しくて泣きそうでした。でもそれと同時に、ある噂が立っていて、クラスの女の子たちはその噂を私に直接確かめに来た。それは私が次の授業の準備をしているときのことだった。
「ねぇねぇ。東雲君と付き合ってるの?」
案の定。言われると思った。まぁ、お姫様抱っこなんて付き合ってもない限りしないもんね。
「お弁当も一緒に食べてるとこ良く見るよ」
「ええ嘘?それしらなかった!」
二人組で来てるならそこの情報くらい交換しときなさいよ。
「やっぱ付き合ってるの?」
はぁ…やっぱこの年頃になるとそう思われるかぁ。女子高生だもんね君たち。まぁ私もだけど。
「付き合ってないよ」
「ええ嘘だ!」
「本当に。幼馴染みなの。親絡みで仲いいし家も隣だから仲が良いってだけ。恋愛でなんて見たことないよ。これっっっぽっちもね!」