沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません
ここは披露宴会場の2階部分。
吹き抜けになっていて、階段下の1階フロアには制服姿の元クラスメイト達が
「由乃ちゃ~ん、可愛い~」
「ドレス似合ってる~」
と、カメラでパシャパシャ私を写してくる。
ひぃあぃ!
恥ずかしすぎだよ。
私の写真なんて取らないでよ。
手に持っている大輪の百合のブーケで、私は顔を隠さずにはいられない。
視線を2階に戻す。
私が立っているところから、10メートルくらい先。
優雅に立っているは、真っ白なタキシード姿の黒岩くん。
ワイルドに波打つ黒髪が、なぜかいつもより大人っぽくて。
黄金比率で並べられた完璧な顔面パーツのせいか、本物の王子様にしか見えなくて。
「……かっこよすぎだよ……黒岩くん」
小声がぽろっと、私の口からこぼれちゃった。