Melts in your mouth
ウルウルしている奴の瞳は、とっとこハム太郎を彷彿とさせる。あ、やべ、世代バレる。
「どうしてですか!?やっぱり俺なんかとは付き合えないんですか!?」
「そうじゃなくて。」
「何が駄目ですか?嫌なところは全部直します。だからどうか俺の傍にいて下さい。お願い捨てないで~!!!」
「ちょっと落ち着いてくれる?私はただ…。」
「ただ?」
「平野が女性用風俗のボーイをしている理由を知りたいだけ。そこがはっきりと分からないと付き合えない。」
「え…あ…え…えっと、それは…。」
あんなに私に詰め寄ってたはずの人間が質問を投じた瞬間、目を泳がせて明瞭に焦っている。何だ?やはりやましい事情を抱えているのか?
平野に告白をすると決めた時点で、ある程度の理由は受け止めると腹を括ったけれど、流石に緊張はするし掌には汗をかいている。
「この生活を維持する為にお金に困ってたっていう理由でも、性欲が爆発して仕方がなかったっていう理由でも、ちゃんと理解する覚悟だから…だから、本当の事を言って欲しい。」
「待って待って、先輩って俺がそういう事する人間に見えてたって事?え、知らない方が幸せだった情報なんだけど。」