Melts in your mouth


視線を絡ませれば、互いの距離が縮まって、唇が合わさる。

平野との口付けは、ドロドロに溶けてしまいそうな程に甘くて、やっぱりどうしようもなく熱かった。



「ふふっ、永琉先輩が俺の恋人だ。草間先輩に報告しなきゃ。」

「は?結芽?」

「はい。草間先輩、俺の恋を大学時代から応援してくれてたんです。俺が風俗の副業始めた時も慣れた頃に一度永琉先輩を客として送るから、そこで予行練習しなって言ってくれて…草間先輩、他のスタッフにガチ恋してしっかり常連になってるんですけどね。」



平野と結芽が繋がってただと?

全然気づかなった。あの親友も、そんな素振りまるで見せてなかったし。てか、私が結芽の替わりにラブホに赴いて平野と出くわしたのも全部綿密に計画が練られていたって事だよな。


…あんにゃろう、覚えてろよ。



「あれ、平野。」

「何ですか。」

「今大学時代からって言った?」

「はい。俺、大学一年の時に永琉先輩に一目惚れして以来、今日まで追いかけてます。この先も永遠に追いかけ続けます。」

「さらりとサイコパスストーカー宣言すんな。」

「やめて下さいよー。俺はただ、一途なだけです。」



自覚ないんだなこいつ。それが余計に恐怖を煽ってるけどな。

信じがたい事実を次々と投下させていく恋人になりたての男に、私の頬はどんどん引き攣っていく。


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