『春・夏・秋・冬』
このままだと諜報員をクビになるかもしれないし、もしそうなった時この会社に残れるかもわからないから、最悪ダブルクビってわけだ。


任務として俺がこの会社にいれるのは、最初から長くて二年と言われてるのに。


来年の春までに何としても内通者を探って、仲良くなり過ぎたあいつらと綺麗さっぱり縁を切らないと。


…縁を、切るのかぁ。


そうしなきゃ俺はもちろん諜報員を続けられない。


それは痛いほどわかってるんだ。


でも…。


この際諜報員なんか辞めて、こっちの会社に骨を埋めようかなんてつい現実離れした事まで考えてしまう。


それくらい俺の中の3人は大きなものになっていた。




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