憧れのCEOは一途女子を愛でる
「お孫さんはどんなお仕事をされてるの?」
碁盤を睨んだままの祖父をそっちのけにして辰巳さんと話していると、祖父が突然私に視線を向けた。
「たっちゃんの孫は会社の社長だ。すごいだろ」
なぜか祖父が自分のことのように自慢げに言うと、辰巳さんは笑いながら謙遜をして顔の前で手を横に振った。
「うちの孫は趣味が高じて会社を作っただけだ。まぁ……信頼できる仲間と一緒にやれてるから幸せだろうけどな」
「すごいです。信念と覚悟がなきゃ無理だもの」
自ら起業するには多大なエネルギーが必要だと思う。
もし最初に資金の借り入れをするのなら、事業を成功させなければ借金だけが残ってしまうのだから。
実は我が社の社長も、親友の五十嵐 朔也という人と一緒にジニアールを立ち上げたそうだ。
五十嵐さんは今、専務という肩書で、社長の右腕としてしっかりとサポートをしていると聞く。
辰巳さんのお孫さんもきっと、社長や専務のようにバイタリティあふれる人なのだろう。活き活きとしていそうで、とても素敵だと思う。
「しかしアイツはこのままだとずっと結婚しないだろうから、それが気がかりなんだよ。年齢も三十一になるのに見合いを勧めても嫌がってばかりだ」
「お見合いかぁ……」
「なんとか良い結婚相手を見つけてやらないとな」
碁盤を睨んだままの祖父をそっちのけにして辰巳さんと話していると、祖父が突然私に視線を向けた。
「たっちゃんの孫は会社の社長だ。すごいだろ」
なぜか祖父が自分のことのように自慢げに言うと、辰巳さんは笑いながら謙遜をして顔の前で手を横に振った。
「うちの孫は趣味が高じて会社を作っただけだ。まぁ……信頼できる仲間と一緒にやれてるから幸せだろうけどな」
「すごいです。信念と覚悟がなきゃ無理だもの」
自ら起業するには多大なエネルギーが必要だと思う。
もし最初に資金の借り入れをするのなら、事業を成功させなければ借金だけが残ってしまうのだから。
実は我が社の社長も、親友の五十嵐 朔也という人と一緒にジニアールを立ち上げたそうだ。
五十嵐さんは今、専務という肩書で、社長の右腕としてしっかりとサポートをしていると聞く。
辰巳さんのお孫さんもきっと、社長や専務のようにバイタリティあふれる人なのだろう。活き活きとしていそうで、とても素敵だと思う。
「しかしアイツはこのままだとずっと結婚しないだろうから、それが気がかりなんだよ。年齢も三十一になるのに見合いを勧めても嫌がってばかりだ」
「お見合いかぁ……」
「なんとか良い結婚相手を見つけてやらないとな」