恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「必要なことは伝えたつもりだが、なにか足りなかったか」
「いえ! 足りないなんて、そんなことは。私は逆に、申し訳ない気持ちでいっぱいで……私自身の問題なのに、こうして筧さんに全部解決してもらったような形になってしまい」
「なにも申し訳ないことはない。妻を守るのは夫の役目だ。あ たり前のことをしたまでのこと」
さらりと〝妻〟や〝夫〟などというフレーズが出てくるとそわそわしてしまう。
でも、それは私だけのようで、言った本人である筧さんはフロントガラスの先を見たまま平然と運転している。
「それから、名前で呼んでくれ。〝筧さん〟は今後禁止だ」
「あっ、はい……わかり、ました」
「俺も里穂子と呼ぶ」