恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「そうなのか……てっきり、顔見知りなのかと。里穂子は、本当に心が綺麗だな」
どこか意外そうに言われ、そんなに不思議な行動をとったかと考えてしまう。同時に、褒めるような言葉をかけてもらったことに動揺した。
「いえ、そんなことは全然」
「謙遜するところではない。自然と出ている行動なんだろう」
柔和な微笑みを見せられ、とくんと鼓動が音を立てる。
ごまかすように手元の時計に視線を落とした。
ここまで順調に進んでいたタイムスケジュールを数分勝手に使ってしまったことに慌てる。
「すみません、行きますか?」
「ああ、そうだな」
彰人さんは再び私の背にそっと触れ、待機する車へと向かっていった。
「聞きそびれていたが、里穂子のご実家周辺は車を停めておける場所はあるかな」
揃って車に乗り込むと、彰人さんは思い出したように訊く。
「あ……田舎なので、近くにパーキングとはないですが、うちの駐車場でも、家の前でも車は駐車できます」