恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「どうぞどうぞ! 狭いところですが」
父がリビングに彰人さんを招き入れる。
「失礼します」
リビングに入った彰人さんは、そばにいた母に持ってきた手土産を差し出した。
「本日はお招きいただき、ありがとうございます。つまらないものですが」
「あら、え、すみません! もう、こんな、お気遣いいただかなくても!」
母の口調が今まで聞いたことのない調子で、私までそわそわ落ち着かない気分が増していく。
受け取った手土産を、母はそそくさとダイニングテーブルに運ぶ。
「お父さん、お酒をいただいたわよ」
落ち着きのない母がそう報告すると、父はすぐに母のもとへ向かう。
「彰人さん、こちらへ」
見ていられなくて、私は先に彰人さんをリビングのソファーへと案内した。
「こっ、こんなにいいものを……! あの、高級なお酒、受け取るなんてこと」
母と共にいた父が、慌ててソファーへとやってくる。
彰人さんはすぐに腰を上げ「お嫌いでなければ、受け取ってください」と、にこやかに答える。いつも通り、落ち着いた余裕のある様子だ。