恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「はい。どうされましたか?」
「ちょっとおいで」
そう言ってドア前からいなくなった彰人さんに首をかしげながらリビングに向かうと、パウダールームへと連れていかれる。
そこにはいつの間にか来客がふたり。同世代くらいの見知らぬ男女だ。
ふたりはパウダールーム内でいそいそとなにか支度をしている。並べているのは、プロが使用するメイク道具の数々だ。
「あの、これはいったい……?」
「里穂子の魅力を引き出してもらおうと思って、プロに来てもらった」
「えっ……」
「ドレスに申し訳ないなんて言っていたのを撤回してもらおうと思ってな」
彰人さんはそんなことを言って端整な顔に微笑を浮かべる。
私たちのやりとりを微笑ましそうに見守っていたヘアメイクアップアーティストのふたりが、私に向かって「よろしくお願いいたします」と丁寧に頭を下げた。
「こちらこそ! よろしくお願いいたします」
「里穂子、ドレスに着替えてきて。そのほうがメイクも髪のセットも、彼らのイメージが湧くから」
「は、はい。わかりました」
彰人さんに促され、急いで部屋に戻って今日着ていくドレスに着替えた。