恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


 今日は、『ジュエリーミカサ』の創業五十周年を記念したパーティーだという。

 ジュエリーミカサは、一九七三年創業の宝飾品総合企業。誰でも一度はその名を耳にしたり、街角で店舗を見たことはあるだろう。

 筧地所は、ジュエリーミカサの創業時、本社兼本店を構える際に大きく関わりを持ったと聞かされた。彰人さんの祖父の時代の話だ。

 雪島さんの迎えで、都内屈指の老舗ホテルへと向かう。

 そのホテルの大広間を貸し切り、創業五十周年の記念パーティーが行われる。

 ホテルのエントランス前の車寄せで車が停車し、雪島さんが後部座席のドアを開けてくれる。


「すみません、ありがとうございます」


 挨拶をして降車し、あとに続いて彰人さんが降りてきた。


「社長、お帰りの予定は」

「ひと通り挨拶はするが、二時間もいないと思う」

「かしこまりました。では、そばで待機しておりますので、会場を出られる際にご連絡ください」


 雪島さんは「いってらっしゃいませ」と一礼し、再び運転席に乗り込んだ。

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