恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「前よりは、心を許してくれてるのかなって、そう思ったらうれしいだろ?」
「彰人さんって、優しいですね」
「なんだ、今頃気づいたのか?」
「え、いや、違いますよ! いつも思ってますけど、今も思ったから」
そう弁解すると、彰人さんはわざと一瞬私を睨み、そして一気に顔を近付けチュッと軽い口づけを落とす。「ならよろしい」とふざけた口調で言って、ふたりでくすくすと笑い合った。
「里穂子、そろそろだ。外を見て」
「え……? あれ、もう真っ暗!」
窓の外がいつの間にか暗闇となっていて、慌てて腕時計に目を落とす。
驚くことにもう十九時を回ろうとしていて、搭乗してからすでに六時間以上が経過していた。
窓から外を覗いて、目を疑う。
「嘘、ここって……」
国内では見られない夜景に息を呑む。
「シンガポールだ」
「シンガポール……」
呆然として、思わずオウム返ししてしまう。
シンガポールの夜景は、テレビやSNSで見たことがある。
カラフルに都市が輝くのは、日本では見られない格別の光景だ。