恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


 本物?

 どういうことだろうと、彰人さんを見つめる。彰人さんは真っすぐ真剣な目で私を見つめ返した。


「今までの話は、一旦なかったことにして聞いてほしい」


 和やかなディナーから一転、緊張した空気が流れる。

 鼓動が高鳴りを増してきて、彰人さんの真面目な表情に吸い込まれるように釘付けになった。


「俺と……正式に結婚してほしい」

「正式、に……?」

「里穂子、君が好きだ。愛してる」


 突然の展開に頭がついていかない。

 彰人さんを見つめたまま静止し、すぐに混乱して視線がテーブルの上や宙を落ち着きなく彷徨う。


「偽装の妻になってほしいとお願いした。でもそれは撤回させてほしい」

「撤回って、じゃあ……」

「正式に、偽装なんかではなく、妻になってほしいと君にプロポーズをしている」

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