恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「どちら様ですか?」
お義母様のとなりにかける女性が突然現れた私を見上げ、にこにこしながらお義母様に質問をする。
「ちょっとした知り合いよ」
決して彰人さんの妻、自分の義理の娘だ とは言わない。
女性は「そうですか」と私に向かって微笑んだ。
お義母様がソファーから腰を上げ、女性のほうに身を寄せるように席を開ける。私のかける場所を空けてくれたと解釈し、「失礼します」と端の場所に腰を落ち着けた。
「それより麗香さん、来月ね、八ヶ岳の別荘でシェフを呼んで食事会を行う予定があるのよ」
「そうなんですか? 暑い時期ですし、避暑地でのお食事会なんて素敵ですね。彰人さんもいらっしゃるのですか?」
麗香さん、と呼ばれた彼女の口から不意に彰人さんのことが出てきて、思わずどきりとする。
ちらりと見た彼女の顔が完全に恋する女性の表情で、慌てて目を逸らした。
間違いなく、彰人さんに好意がある。
「ええ、もちろんよ。麗香さんもよろしかったらいらっしゃらない? 彰人さん も喜ぶと思うわ」
「本当ですか? わぁ、うれしい! ぜひ伺い ますね」