恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「ありがとうございます」
袋の中から取り出したフルーツサンドは、断面にたっぷりのフルーツが覗いている。
いちごにみかん、キウイに黄桃。色とりどりで見ているだけでわくわくしてくる。
若菜さんは野菜がふんだんに挟まれたミックスサンドイッチを選んだようだ。
包装を開け、揃って「いただきます」と食事を始める。
「こうやって、里穂子ちゃんとランチできるのも、あと少しってことか……」
食事を始めてすぐ、若菜さんがぽつりとそんなことをこぼす。
「実家、和歌山って言ってたよね? なかなか東京、出てこれなくなるよね……?」
「あ……」
親の具合が悪く、実家に帰るという話からだろう。本当はその話自体嘘なので、告白しようか気持ちが揺らぐ。
若菜さんには、嘘をつきたくない。
「ねぇ。変なこと訊くけど……その理由って、本当?」
「え……」
「なんか、こんなタイミングだったし、もしかしたら里穂子ちゃん自身になにかあったのかなって」