恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「それで、そのあとはどうしたのよ?」

「あ、とりあえずカプセルホテルに宿泊しました。それで、昨日は休んで、今後どうしようかって。新しい住まいを探したり、仕事も……」

「カプセルホテルに泊まったの? ちょっと、そんなことなら連絡してくれればよかったのに」


 若菜さんは抗議するような口調でそんなことを言ってくれる。

 気遣いに心がほっこり温かくなり、「ありがとうございます」と微笑んだ。


「え、じゃあもしかして二日もカプセルホテル? まさか、今晩も?」


 そう訊かれて、言葉に詰まる。昨日、筧さんのところで働くということ が決まり、住み込みでということも正式に決まった。


「里穂子ちゃん、それなら今日からうちに来なよ。とりあえず、次の住まいの契約するまででもさ。カプセルホテルなんかにずっといるわけいかないでしょ。里穂子ちゃんなら大歓迎だし」


 黙った私に、若菜さんは「ね?」と返事を求める。

 今の自分の状況は、もう少し落ち着くまで誰かに話すつもりはなかった。仕事も始めたばかりだし、これからどうなるかわからないからだ。

 でも、若菜さんがこんなに親身になって、私のことを心配してくれているのに嘘をついたり隠したりすることはしたくない。

 若菜さんはずっとお世話になってきた、信頼できる先輩なのだから。

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