恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


 若菜さんの立場なら私もきっと同じだと思う。

 仕事を休んでこれからどうしようかというときに、仕事も住まいも見つかってしまうなんて普通は有り得ない。


「そっか。でも、ごめんね、余計なお世話かもしれないんだけど、その社長って方は大丈夫なんだよね……? あー、ほら、里穂子ちゃんかわいいから、私としてはいろんな意味で心配で」

「その方とは、部屋でふたりきりになっても手を出されることはなかったので、大丈夫かと。若菜さんの心配されるようなことはまったくないですよ! 女性として見られるとかもないくらい生きる世界が違う方なので」

「え、そうなの? 社長は社長でも、ピンキリだしね……相当すごい会社の社長ってことでしょ?」

「あ、はい。同じ業界です。筧地所株式会社って、大手ディベロッパーですよね」


 そう答えると、若菜さんは一瞬にして表情を固くする。静止したかと思えば目をパチパチとさせた。

< 82 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop