恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「え、里穂子ちゃん……それって、大丈夫?」

「え?」

「騙されてない!?」

「えっ……えぇー! そ、そんなことはないと思います!」


 若菜さんが真顔でそんなことを言うので、慌てて傍らに置いた財布を手にする。

 その中に仕舞っておいた筧さんからもらった名刺を取り出し、「これです」と証明するように見せた。


「……。嘘……本物じゃん」

「と、思われます」


 落ち着いて考えてみればそうだ。

 筧地所株式会社の代表取締役社長のところで住み込み家政婦をすることになったなんて、騙されているのではないかと考えるのが普通の思考。

 若菜さんはきっと、私が変な人に騙されて引っかかったのだと思ったに違いない。


「ねぇ、筧地所グループの代表って、たまにメディアとかにも取り上げられてるよね。確かまだ三十二歳とかで 若いのに、ここ数年で業績も上げてるやり手だって。その人でしょ? 容姿もずば抜けてるから、話題になったの覚えてる」

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