【SR】だるまさんが転んだ
「ヴェン。」


無垢な瞳の美少女が発した言葉で、その少年がヴェンである事は分かった。


それと同時に、俊介は口を開くタイミングを失った。


「チャオミン。」


そう言って伸ばしたヴェンの手に、チャオミンは満面の笑みで飛びついた。


手を繋ぐ二人の姿は、俊介に再びシャッターを押したい衝動に駆らせた。


「名前は?」


それが自分に向けられた言葉だと、俊介は一瞬の後に気付いた。


「俊介。」


「シュンスケ?シュンスケを呼んだのはたぶん俺だ。付いてこい。」
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