幼なじみ社長は私を姫と呼んで溺愛しています
5.今日の姫はさらに姫だな
ドレスは少し丈を縫い直してもらい、背中を見られずひとりでも着られるように、チャックを背中じゃなく横につけてくれた。

これだけでじゅうぶんオーダーメイド状態だ。

これを着て、都内有数の高級ホテルでパーティーが行われる。

『パーティーに来るのは何人くらい?』と聞いたら、千紘は首を傾げて『何人くらいだろうな。俺も把握していない』と言っていた。それがまた怖いところだ。

パーティーは18時からだというのに、15時にいつもの白い車がマンションまで迎えに来てくれて、ホテル内の控え室へと入った。

ドレスを自分で着てストールを肩から引っ掛け、あとはスタッフにの位置を調整してもらうだけ。

ヘアメイクはドレスに合わせて清楚系に仕上げてくれた。

だけど、今回もシャワーをするときには髪の毛からはたくさんのヘアピンが出てくる予感。

30分前になって会社から直接来た千紘は、タキシードに着替え、髪の毛を軽くセットしただけらしい。

男の人は楽で羨ましい。



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