世界くんのタカラモノ
あのあと砂遊びにブランコ、鬼ごっこと殿村親子とたっぷり公園遊びを満喫した宇宙と銀河は、帰宅してすぐに子供部屋で二人揃って布団に寝転んだ。

「パパとんとんして」
「僕もー」

「はいはい」

俺も真ん中に寝転んで規則正しく右手と左手でトントンとそれぞれの小さな背中を叩いてやればすぐに可愛い寝息を立て始めた。

「ふっ……さすがに疲れたよな」

掌をそっと子供達から離すと俺はリビングの時計を見上げる。

(お、もうすぐ16時か)

俺は冷蔵庫の中の物を頭に浮かべながら今日のメニューを考える。

今日はこのまま俺が晩御飯も作って、昼寝から起きたら子供らを風呂に入れて、寝かしつけまでやろう。普段から頑張りすぎているくせに年上だからと素直に甘えられない妻を、俺がとことんハチミツみたいに甘やかしてやりたい。

「ふっ……それにしても……寝顔もそっくりだよな。って俺の寝顔か」

宇宙も銀河も長いまつげを揺らしながらすやすや眠っている。

(そろそろ梅子さん帰ってくるかな……夜ご飯オムライスにしよっかな。子供らも大好きだし)

俺は宇宙と銀河に布団を掛け直すとキッチンに向かう。その時鍵穴からガチャリと音がした。


(あっ……)

すぐに玄関に向かえば梅子が扉を開けたところだった。

俺は人差し指を口元に当てた。

「おかえりなさい、いま子供ら寝たばっか。一時間は起きてこないよ」

小さな声で囁けば梅子も俺の真似をして人差し指を口元に当てた。

「ただいま……ありがとう。大変だったでしょ?」

「全然。余裕っす。あ、すぐにお茶淹れますね、一緒に飲も」

梅子は頷くと靴を脱いで洗面所に向かっていく。俺はその間に急須に緑茶を注ぎ入れる。
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