スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~
「ほ、ほら!?タキさんみたいな素敵な人に好かれたら、お世辞かな?冗談かな?って思っちゃうのも無理はないんじゃないかな!?お相手の気持ちが固まるまで待ってみたら?」
麻里は自分のことを棚に上げるべく声を張り上げ、久志にアドバイスを送った。
明音はドヤ顔でこう言った。
「そうだな。めげずに何度も言ってみるっきゃない」
明音の家に一時間ほど滞在した後、久志は自宅に帰る道すがら今までの自分の行動を振り返ってみた。
(お世辞?冗談?私はいつも本気なんだが……)
本気だからこそ、マンションに迎え入れ、ドレスを買い与え、ルージュを贈った。二度目の機会に恵まれた時は歓喜に打ち震え、光莉に真心が伝わるように愛で尽くしたつもりだ。
自分としてはこれ以上、本気だと伝える術がない。
そもそも「好きだ」なんて陳腐なセリフで口説き落とせる女性ならこんなに苦労していない。