スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~
「今日はうわの空だな」
「……すみません」
「どうした?何かあったのか?まさか、またあの男から連絡があったんじゃないだろうな?」
光莉はブンブンと顔を横に振った。
斗真のその後については徳光経由で知ることができた。瀧澤の友人だという弁護士が間に入ったことにより、離婚に向けた具体的な話し合いが進められているそうだ。瀧澤の脅しを間に受けたのかはわからないが、今のところ斗真から連絡はきていない。
「ほ、本当に何でもないんです!気にしないでください!」
「連絡があったわけではないんだな?」
「はい!ないです」
「……よかった」
(どういう意味での”よかった”なの……?)
光莉のことが心配なのか?なぜ?どうして?
問いかけるように運転席の瀧澤を仰ぎ見れば、顎を指で持ち上げられベッドの中でするような、甘ったるいキスが降ってくる。
瀧澤のキスはいつも光莉を蕩けさせる。
キスをされることに対してもはやなんの疑問も抱かなくなっている。むしろ、今か今かと待ち受けている自分がいる。
唇が離れていくことに寂しさを覚えるほどに、この身体は瀧澤のキスに馴染んでいる。身体で覚えてしまった。……いいや、覚えさせられてしまった。