偶然?必然?運命です!

「へーい、じゃあ自己紹介もすんだところで」



席ですね!?


私の席ですね!!



「先」


「質問ターイム」


「へ?」



質問タイム?


そっそれは今までになかったタイムですね!?


ギョッと先生を見るも、ニヤリと微笑まれた。



なるほど……。


遅刻に対する罰というわけですね。



受けて立ちましょう!!


ニヤリと私も微笑み返す。


岸井くんに私を知ってもらうチャンス!!



「はいはいはーいっ!!」


「はい、千葉」



えっと、千葉さん?



可愛らしい女のコが元気よく手を上げる。



先生に指名され立ち上がる千葉さん。



「その髪の色は地毛ですか!?」



おおー!!


それな!!


俺も聞きたかった!!


なんて声も上がる。


髪の色……。



「地毛です。お祖父ちゃん譲りだと父から聞いてます」



私の髪の色はクリーム色で、太陽の光が当たると白、もしくは銀色にも見えるという。



昔はこの髪の色でイジメられ……そうになるのを先手必勝で阻止してきた。



お祖父ちゃんには会ったことはないし、写真を見たこともないのだけれど……。



父曰く



「お前の髪の色は、親父にそっくりだ」



だそうだ。



ちなみにフワフワのウェーブはお祖母ちゃん似らしい。



「彼氏はっ!?彼氏はいるの!?」



興奮した男子が立ち上がり聞いてくる。



かっ彼氏だと!?


初恋を昨日した私に彼氏だと!?



「居ません」


「おーーっ!!」


「俺、立候補しちゃおっかなぁ!?」


「バーカ、お前なんて相手にされないっつーの!!」



騒がしくなる教室。



「……でも」



その先は口にせず、心の中で言う。



でも、好きな人は居ますーー。



ソッと岸井くんの様子を伺うと……



静かに寝てました。



机に突っ伏して寝てました。



くーーっ。



私に興味がないってかっ。


好き!!



「……」



そんな私にキツいキツい視線を向けてくる女のコが居た。


どちら様でしょう?
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