結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
彼の手が頭にのり、慰めるように撫でてくれる。
それでくさくさしていた気分が幾分和らいだ。
「よし、引っ越しして落ち着いたら、旅行に行こうぜ。
お疲れ様旅行?
新婚旅行はまた、別に行くけどな」
「いいね」
ちょっと楽しみだな、矢崎くんとの旅行。
それにこれが、きっと最初で最後だし。
そのうち、タクシーが到着する。
彼ひとりだと足下が危ないので、乗るまでちゃんと見届けた。
「急いで戻ってくるけど。
ちゃんと水分摂って、少しでも休めよ?
今日、特に暑いからな」
「うん、わかったよ」
「絶対だからな」
念押しする彼がおかしくて、笑ってしまう。
しかしこれが、フラグだなんて誰が思うだろう?
朝のミーティングで加古川さんの休みと、代わりに私が司会をすることを発表する。
多少の驚きはあったが、大きな混乱はなかった。
ステージに立つと、緊張した。
みんなには大丈夫だと言い切っていたが、私は司会が初めてなのだ!
それでも入社以来、たくさんのイベントに関わってきたし、今日の段取りと台本はすべて頭に入っている。
きっと上手くいくと言い聞かせ、足を踏み出した。
……のが、十時間前。
「お姉さん?」
「あっ、はい。
そうですねー」
それでくさくさしていた気分が幾分和らいだ。
「よし、引っ越しして落ち着いたら、旅行に行こうぜ。
お疲れ様旅行?
新婚旅行はまた、別に行くけどな」
「いいね」
ちょっと楽しみだな、矢崎くんとの旅行。
それにこれが、きっと最初で最後だし。
そのうち、タクシーが到着する。
彼ひとりだと足下が危ないので、乗るまでちゃんと見届けた。
「急いで戻ってくるけど。
ちゃんと水分摂って、少しでも休めよ?
今日、特に暑いからな」
「うん、わかったよ」
「絶対だからな」
念押しする彼がおかしくて、笑ってしまう。
しかしこれが、フラグだなんて誰が思うだろう?
朝のミーティングで加古川さんの休みと、代わりに私が司会をすることを発表する。
多少の驚きはあったが、大きな混乱はなかった。
ステージに立つと、緊張した。
みんなには大丈夫だと言い切っていたが、私は司会が初めてなのだ!
それでも入社以来、たくさんのイベントに関わってきたし、今日の段取りと台本はすべて頭に入っている。
きっと上手くいくと言い聞かせ、足を踏み出した。
……のが、十時間前。
「お姉さん?」
「あっ、はい。
そうですねー」