結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
誓うようにつむじに優しい口付けが落とされる。
それでぽろりと、涙が零れた。
「うっ、ふぇっ」
父が捕まってから、ずっと頑なだった心が解けていく。
あんなヤツの言うことを信じる、世間は敵だって思っていた。
でも、実際は、アイツの親族だって、ちゃんと理解してくれていた。
「……うん」
私の髪を撫でる、彼の手は優しい。
紘希はそうだ。
優しくて、誠実で、とても真面目な人。
こんな彼だから、警察も弁護士も知らない、本当の真実をあかしてもいい気持ちになった。
「……本当は、父じゃないの」
「え?」
驚いた紘希が、私の顔を見る。
「刺したのは、父じゃないの。
本当に刺したのは……」
これはあの日、私の家を訪れて、泣いて謝罪する父の部下から聞いた話だ。
鏑木社長を刺したのは、父ではなく彼だったのだ。
追い詰められ、不安定になっていく彼を心配して、父はその日、同行した。
父があれこれ手を尽くしてもアイツの横暴は止まらず、耐えられなくなって彼はアイツを刺した。
父は一瞬固まっていたが、状況を理解するとともに彼を連れ出し、言ったそうだ。
『これは僕がやったことだ。
君は刺したのは僕だと証言しなさい。
絶対に自分がやったとは言ってはいけないよ。
いいね』
それでぽろりと、涙が零れた。
「うっ、ふぇっ」
父が捕まってから、ずっと頑なだった心が解けていく。
あんなヤツの言うことを信じる、世間は敵だって思っていた。
でも、実際は、アイツの親族だって、ちゃんと理解してくれていた。
「……うん」
私の髪を撫でる、彼の手は優しい。
紘希はそうだ。
優しくて、誠実で、とても真面目な人。
こんな彼だから、警察も弁護士も知らない、本当の真実をあかしてもいい気持ちになった。
「……本当は、父じゃないの」
「え?」
驚いた紘希が、私の顔を見る。
「刺したのは、父じゃないの。
本当に刺したのは……」
これはあの日、私の家を訪れて、泣いて謝罪する父の部下から聞いた話だ。
鏑木社長を刺したのは、父ではなく彼だったのだ。
追い詰められ、不安定になっていく彼を心配して、父はその日、同行した。
父があれこれ手を尽くしてもアイツの横暴は止まらず、耐えられなくなって彼はアイツを刺した。
父は一瞬固まっていたが、状況を理解するとともに彼を連れ出し、言ったそうだ。
『これは僕がやったことだ。
君は刺したのは僕だと証言しなさい。
絶対に自分がやったとは言ってはいけないよ。
いいね』