御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 そう言うと、目の前で頭を下げられた。

 「え?」

 「以前、母が水川さんを叩いたそうで。本当に申し訳ございません」

 私は驚いて英嗣さんを見た。

 「隠すのをやめたんだ。すべて弟へ話すことにした。そのほうがお互いのためだ」

 私は弟さんに言った。

 「そのときは、私が間に入っただけです。本当なら、英嗣さんが二回叩かれるはずでした」

 弟さんは悲しそうにしている。

 「父さんがはっきりしてくれたので、僕も大阪へ行く前にきちんと母達には釘を刺しておきます。何かあればすぐに連絡してください。僕の方で対応しますから……」
< 280 / 283 >

この作品をシェア

pagetop