れんれんと恋するための30日


「幸、ヤバいよ、体がめっちゃ冷えてる」


幸の唇は真っ青だ。


「いいの。
れんれん、海ってこんなに気持ちいいんだね。

このまま浮いてたらどこに運ばれるんだろう…」


蓮は浮き輪越しに、幸の真っ青な唇にキスをした。


「幸、そっちに行ってもいい?」


「…うん」


蓮は幸の体に自分の体をピッタリとくっつける。


「こんなに震えて…
あと5分したら上がるから。分かった?」


福はずっと蓮にしがみついていた。
こんな冷たさなんてどうってことない。
れんれんがそばにいて抱きしめてくれているから、心の中はすごく温かいんだよ。
れんれん、今日は本当にありがとう。

福は蓮の髪をかき上げ、蓮の耳元にそう呟いてキスをした。
蓮はそれ以上のキスを返す。
愛おしくてたまらないこの気持ちはもう抑えられなかった。



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