れんれんと恋するための30日


蓮の自転車はスイスイと進んで行く。
後ろに乗っている幸を気にかけながら颯爽と。

夜の九時を過ぎた運動公園は街灯の灯りだけで、ひっそりとしていた。

蓮は補助グランドの横にある芝生の広場に入り、そこにレジャーシートを敷いた。
スマホの灯りがないと幸の顔もよく見えない。


「幸、ここに座って」


蓮は幸の手を取り、レジャーシートの上に幸を座らせた。
そして、自分も幸の隣に座る。


「なんか、星出てなくない?」


蓮はスマホで天気予報をずっと見ていた。


「れんれん、星なんか出なくも全然いいよ…
こうやって、れんれんが私のためにしてくれたことが本当に嬉しい」


それでも、蓮はスマホを見ている。


「なんかさ、夜中の12時過ぎたら晴れマークが出てんだけど、そんな遅くまでいれないもんな」


幸は蓮に寄りかかった。


「いいの、今のこの時間が本当に嬉しい…」



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