れんれんと恋するための30日
「小さい頃に、道の描く漫画を見せてもらったことがある。
でも、綺麗なお姫様を描いてくれるはずだったのに、幸ちゃんのいうような怖い顔のお姫様だった」
透子はクスっと笑った。
その頃の思い出を懐かしむように。
「透子さん、ミッチーは、透子さんとの約束を果たすために日本に帰ってきたって言ってた。
ミッチーは、きっと、透子さんの事を大切に思ってるんですね。
だって、フランスから日本の学校に編入してくるぐらいだもの」
「やっぱりそうだったんだ…
道が日本に帰ってきた理由。
私が、道を困らせようとして無理な事を言ったから…」
「無理なこと?」
透子は幸になら話してもいいと思った。
いや、誰かに話したい。
ずっと、胸の奥にしまい込んでいたこの素直な想いは、もう外へ出たがっている。