私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「嫌……」
「香音ちゃん………
彼氏さん、こうなった心当たりって……」
「あー……面会終了の時間なので帰ろうとしたら……」
「なるほど………そういうことでしたか………
この後ってまだ時間ありますか?」
「大丈夫ですけど……」
「それなら………
香音ちゃん、少し話そう?」
「やぁ………」
「………勝手に話すから聞いて?
香音ちゃんが彼氏さんと居たいのは分かるよ」
「…………………」
「でもね、ずっと香音ちゃんと居たら彼氏さん休めなくなっちゃうからさ
ほら、仕事もあったら疲れちゃうでしょ?」
「……………ぅん………」
「だから後少しだけだよ?
香音ちゃんが寝るまでならいいよ」
「…………ほんと……?」
「うん
だからと言って寝ないって言うのはなしね?
そうなったら今度からは許可できない」
「分かった!」
「よし、泣き止んだね
ズレたついでに一回だけ点滴外してあげるから
香音ちゃんがまた寝たらつけるね」
「うん!」
「じゃあ後はごゆっくり
彼氏さん、くれぐれも香音ちゃんを興奮させないでくださいね
寝なくなっちゃうので」
「分かりました!
ありがとうございます!!」
そして栗原先生は出ていった