ヒーローはかわいい天使さま
「俺、結構わかりやすいと思うけど。隠してないし。來実って鈍感だよね」
私は自分の気持ちですらさっき気がついた。鈍感と言われても言い返せない。
「碧維の好きな人は……どんな人なの?」
どきどきしながら聞いた。
「……名前、教えたら協力してくれる?」
「それは、無理」
即答で拒むと、碧維は「え?」と言って固まった。
「だって。その人は私のライバルだから」
私は狭い場所だけど、身体の向きを碧維に向けた。
「碧維の良さがわからない人に、碧維は渡さない。その人じゃなく、私に振り向いてもえるようにがんばる。だから、ライバル」
碧維はまばたきを何度も繰り返した。
「ちょっと……待て。來実、今、振り向いてもらえるようにって言った?」
「言ったよ。だから、協力は無理」
碧維は、まるで信じられないと言いたげに目を見開いて、言葉を探している。私は居たたまれなくなって顔を逸らした。
「私、こんなだし。今すぐ振り向いてもらえるとは思ってないよ。碧維のほうが私より何歩も先に進んで大人になってる。だけど、すぐに追いつくから。異性として意識してもらえるように、これからはもっと努力する」
「異性として意識って、俺に? 朱翔じゃなくて?」
私は小首を傾げた。
「朱翔くんは関係ないよ」
「つまり、來実は俺のことが好きなの?」
碧維の口から放たれた言葉に、思わず全身が熱くなった。一度外に出て雨で身体を冷やしたくなったけど、振られるのなら早いほうがいいと、覚悟を決め直す。
「私さっき、お幸せにって言ったでしょ。……私が、碧維を幸せにしたい! 今は無理でも、碧維に好きになってもらえるようにがんばるから……見てて!」
「なんだよ。それ」と、耳に低い声が届いた。反応を返す前に私は、彼に抱きしめられていた。
「ちょっ、ええっ……?」
私は自分の気持ちですらさっき気がついた。鈍感と言われても言い返せない。
「碧維の好きな人は……どんな人なの?」
どきどきしながら聞いた。
「……名前、教えたら協力してくれる?」
「それは、無理」
即答で拒むと、碧維は「え?」と言って固まった。
「だって。その人は私のライバルだから」
私は狭い場所だけど、身体の向きを碧維に向けた。
「碧維の良さがわからない人に、碧維は渡さない。その人じゃなく、私に振り向いてもえるようにがんばる。だから、ライバル」
碧維はまばたきを何度も繰り返した。
「ちょっと……待て。來実、今、振り向いてもらえるようにって言った?」
「言ったよ。だから、協力は無理」
碧維は、まるで信じられないと言いたげに目を見開いて、言葉を探している。私は居たたまれなくなって顔を逸らした。
「私、こんなだし。今すぐ振り向いてもらえるとは思ってないよ。碧維のほうが私より何歩も先に進んで大人になってる。だけど、すぐに追いつくから。異性として意識してもらえるように、これからはもっと努力する」
「異性として意識って、俺に? 朱翔じゃなくて?」
私は小首を傾げた。
「朱翔くんは関係ないよ」
「つまり、來実は俺のことが好きなの?」
碧維の口から放たれた言葉に、思わず全身が熱くなった。一度外に出て雨で身体を冷やしたくなったけど、振られるのなら早いほうがいいと、覚悟を決め直す。
「私さっき、お幸せにって言ったでしょ。……私が、碧維を幸せにしたい! 今は無理でも、碧維に好きになってもらえるようにがんばるから……見てて!」
「なんだよ。それ」と、耳に低い声が届いた。反応を返す前に私は、彼に抱きしめられていた。
「ちょっ、ええっ……?」