不埒な上司と一夜で恋は生まれません
「今日も麗しいわね、神森課長。

 でも、遠目に見るだけにしときたいわ。
 近づくとなんか叱られそうだら」

 そう言い、美那は、そそくさといなくなってしまう。

 耀は部長と話したあと、帰ろうとした。

 目が合う。

 耀は目が合ったまま、視線をロビーに向かって流した。

 つられてロビーを見た和香だったが、視線をまた戻す。

 耀はそのまま和香を見つめていたが、和香が特に頷くでもなく見つめていると、ちょっと機嫌が悪い感じの表情になり、出ていった。

 おっと、鍵鍵、と思い、慌てて渡り廊下で追いつく。

「神森課長」
と声をかけると、一瞬の間のあと、耀は振り向いた。
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