ウチの居候ヴァンパイアくん。
どうしようかと由里が慌てていると、アキラは握っていた由里の手をそのまま口元へ持っていき、由里の手の甲に口づけした。
チクリという小さな痛みの後に、チュッという音がしたかと思うと、そのまま手の甲を軽く吸われた。
由里は、他の客に見られていないか見回した。
殆どの客が見ていなかったが、女性客が何人か、チラチラとこちらを見ながら「いいなぁ」と言っているのがかすかに聞こえた。
由里は、恥ずかしくなって慌てて「アキラ君、見られてるよ」とヒソヒソ声で伝えた。
アキラは最後にまたチュッと傷口を吸うと、唇を当てたままペロリと舐めてから、ようやく唇を離した。
「由里さん、ごちそうさま。」
アキラは赤面している由里を見ると、いたずらっぽく笑った。そして空いた方の手で頬杖をつくと、アキラはまだ足りないとでも言わんばかりの物欲しそうな顔でこう言った。
「あー、由里さんの彼氏になったら由里さんの首筋に、したいなぁ…。」
「なっ…!ちょっとこんなところでやめてよぉ…。」
アキラの言い方があまりにセクシーで、由里の恥ずかしさがマックスに達した時―。