どうせ断罪されるならと王子と一夜を過ごした悪役令嬢が、愛され双子ママになりました
十三歳頃だっただろうか。
メリアンはクッキーを王子に作ってくれた。今まで料理なんて一つもしたことがなかったメリアンは隣でお菓子作りに励む、実家の料理人を見よう見真似で取り組んだらしい。
焼き上がったクッキーは、形もまちまちで焦げ目もあるものばかり。それでも可愛くラッピングをし、緊張した顔で王子に手渡すメリアン。彼女の手はわずかに震えていたが、目には誇らしげな光が宿っていた。しかし王子は冷たく突き放すように言った。
「男は甘いものなど食べぬ。」
本当は嬉しかった。甘いものは得意ではないけれど、食べられないわけではない。けれど、メリアンの前ではかっこつけなければならないと思っていた王子は、素直になれずにいた。
その後、メリアンが落胆して棄てたクッキーを、王子はこっそり拾い上げて一口食べてみた。
(美味しくない・・・)
そう思いながらも、彼女の一生懸命さは伝わってきた。
思い出すだけでも、苦い思い出である。
メリアンはクッキーを王子に作ってくれた。今まで料理なんて一つもしたことがなかったメリアンは隣でお菓子作りに励む、実家の料理人を見よう見真似で取り組んだらしい。
焼き上がったクッキーは、形もまちまちで焦げ目もあるものばかり。それでも可愛くラッピングをし、緊張した顔で王子に手渡すメリアン。彼女の手はわずかに震えていたが、目には誇らしげな光が宿っていた。しかし王子は冷たく突き放すように言った。
「男は甘いものなど食べぬ。」
本当は嬉しかった。甘いものは得意ではないけれど、食べられないわけではない。けれど、メリアンの前ではかっこつけなければならないと思っていた王子は、素直になれずにいた。
その後、メリアンが落胆して棄てたクッキーを、王子はこっそり拾い上げて一口食べてみた。
(美味しくない・・・)
そう思いながらも、彼女の一生懸命さは伝わってきた。
思い出すだけでも、苦い思い出である。