緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
 私はお店で売る分の花の下処理をして、開店準備を進める。
 バケツに入った花を棚に並べる時、花の高さと色の配置にいつも気を使っている。ただ並べるだけではダメなのだ。
 花の配置次第で結構売上が違ってくるので、たかが配置と侮ってはいけない。

 最近は有り難いことにお客さんが増え、花の収穫が間に合わなくなってきた。だからお店を早めに閉める事が多く、せっかく買いに来てくれても断わらないといけないので、すごく申し訳なくなる。

(うーん、かと言って花畑はこれ以上広く出来ないし……予約制にするにしても管理が大変だしな)

 一番良いのは花畑の拡張だけれど、流石にそんなスペースはないし、お祖父ちゃんが施してくれている土魔法の術式を下手に触るのも嫌だ。

(しばらくは現状維持にするしか無いか……)

 私がそろそろお店の掃除を始めようとした時、ドアベルが鳴ったと思ったら、可愛い天使のような女の子がお店に飛び込んできた。

「アンさーーーーん!! やりましたわーーーーっ!!」

「わわっ?! フィーネちゃん!!」

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